内科・消化器内科
理事長・院長 / 総合診療部 部長
中西 満(Mitsuru Nakanishi)
専門医・認定医・資格
日本内科学会 認定医
日本肝臓学会 専門医
日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会
医学博士
「コロナウイルス感染症」診療を振り返り(更新日:2023年4月)
コロナウイルス感染症2019の診療 -ここまでの振り返り-
琴似ファミリークリニックは2020年初頭から、道内の他の民間クリニックに先がけて「コロナウイルス感染症2019(COVID-19)」の診察を行うための発熱外来を設置しました。現在までの検査・診断数は道内でも有数の施設となっております。
COVID-19は2023年5月から感染症法における感染症分類の2類から5類に変わります。この機会に、ここまでの診療結果を職員一同でまとめてみました。診療内容・患者様の経過も含めて振り返ることで、至らなかった対応などをしっかり反省したいと考えております。ぜひ、かかりつけの患者様や今後、受診される患者様にも御覧いただければと思います(検査件数のみ記載いたします)。
・コロナPCR検査数
|
内科 |
耳鼻咽喉科 |
訪問診療 |
合計 |
令和2年 |
1,379 |
266 |
112 |
1,757 |
令和3年 |
6,535 |
3,706 |
284 |
10,525 |
令和4年 |
7,519 |
569 |
1,744 |
9,832 |
合計 |
15,433 |
4,541 |
2,140 |
22,114 |
・ラブゲリオ処方件数と副作用
処方件数 |
副作用 |
件数 |
備考 |
560例 |
じんま疹 |
10例 |
(内服後に出現4例) |
中止 |
嘔気 |
3例 |
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19例 |
咽頭違和感 |
1例 |
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冷汗・口唇の変化 |
1例 |
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動悸 |
2例 |
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めまい |
1例 |
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貧血症状(?) |
1例 |
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合計 |
19例 |
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COVID-19が発生した当時の発熱外来は全くの手探り状態でした。
「この方はコロナに感染しています」と言われれば、一定の心構えを持って診療に臨めますが、我々クリニックは、何もわからない状態からのスタートです。
ましてや、当時は十分な感染対策がどういったものかも、全くわからずに臨んでいました。それでも、「今、自分達が何かをしなければ、助けられる命が助けられないかも知れない」という熱い気持ちで立ち向かっていきました。
時間的・物理的な制限があり、至らない対応も多々あったかとは思いますが、今も、発熱外来を始めた当時の「熱い気持ち」は職員一同、持ち続けています。
また、COVID-19診療をとおして、「その人の立場に立って物事を考える」ことの重要性を再認識しました。これは医療機関と、そこを受診される方の両者に共通して言えることだと思います。医療機関も一方的に自分達の都合を押し付けてはいけませんし、受診される方も、自己中心的な考えでは、飽和状態で働いている医療機関の妨げになることもあり得ます。改めて、双方向性の関係を築くことが医療にとっていかに重要かを再認識致しました。この経験を今後の診療にも生かし、広く世界に貢献できるクリニックを目指して、さらなるレベルアップを図りたいと思っています。
2023年4月 琴似ファミリークリニック一同
理事長就任ごあいさつ(更新日:2023年4月1日)
「なぜ医者になったの?」「どうして医者をやっているの?」
いろいろな人によく聞かれます。
もう25年近く前になりますが、研修医だった頃に難病の入院患者さんを担当しました。その患者さんは私のことを気に入ってくれ、時間があるときはベッドサイドに座りながら、いろいろな話をしました。「話を聞いてもらうと安心するわ」と言って喜んでくれ、何もできない研修医である私を信頼してくれました。長い検査や治療の時は、ずっと手を握っていることもありました。残念ながら患者さんの退院はかないませんでしたが、最期まで私の名前を呼んでくれました。
私はこの患者さんから「人に尽くす」ことを学びました。
何も出来ない研修医でも、話を聞くことや手を握っていることで、患者さんの力になれることを知りました。そして「何も出来ない」ではなく、大切な人のために「何か出来ないか」を常に考えて、実践することが「人に尽くす」ことにつながるということを知りました。
「医は仁術」と言われます。江戸時代の中津藩・藩医である大江雲澤は「医を仁術たらしめるためには、文献のみならず、自らの経験と先輩や同僚の意見、なによりも患者さんから学ぶ謙虚さが必要である」と説かれました。
まさに私が経験してきたことと合致していました。
「なぜ医者になったの?」「どうして医者をやっているの?」
「人に尽くしたいからです」
今も、"あの時と変わらない気持ち"で診療にあたることを心掛けています。
この度、私は医療法人社団・友善会の理事長となりました。
友善会の理念と基本方針は、上記のような、医療をとおして学ばせて頂いた経験をもとに、広く職員からも意見を募集して「血の通ったことば」を使って作り上げました。
【理念】
"大切な人を想う気持ち"であたたかい医療を提供します。
小さなクリニックだからこそ可能な「心の通う医療」をとおして、地域そして社会に貢献できるクリニックを目指します。
【基本方針】
1. 患者様と目線を合わせて細やかな気配りのできる診療を心がけます。
2. 誠実で透明度の高い医療を行い、安全な診療体制を構築します。
3. かかりつけ医として医療・介護の連携を図り、「患者様の生き方」を支援していきます。
現代は人工知能(AI)や遠隔操作ロボットでも治療が可能な時代になってきています。こういった機械技術と私達、医療に携わる人間との違いは何でしょうか。それは「心の力」にあるのではないかと考えています。
「話を聞く」「手を握る」気持ちが、それぞれの患者さんに対する細やかな配慮につながり、それが患者さんの力になることを知っているのは人間のみです。
私達は、「いつでも」、そして「いつまでも」こういった熱い気持ちを胸に診療にあたってまいります。
2023/4/1 中西 満
琴似ファミリークリニックでの診療5年目にあたって(更新日:2018年8月15日)
平成25年4月より琴似ファミリークリニックの外来を担当させていただき、今年で5年目になりました。この度、クリニックも移転・拡大し新たな気持ちで診療にあたっております。
ところで、みなさんの仕事におけるモチベーションは何ですか?
モチベーションとは「何かをする際の動機づけ、あるいは目的意識」と訳されますが、要するに"何のために働くのか?"ということです。医療機関であれば何のために診療や研究を行うのか?ということになります。
これまで私は大学病院や研究施設、あるいは地方の基幹病院、診療所などで診療、研究を行ってまいりましたが、それぞれの施設ごとにモチベーションは違ったように感じました。ある施設では論文数を増やす、あるいは質の高い論文を書くことがモチベーションになる場合もあれば、診療を通して得られた知見を学会発表することがモチベーションになっている場合もありました。また別の施設では内視鏡検査や治療などの件数を増やすことがモチベーションになる場合もありました。
では我々のクリニックのモチベーションは何でしょうか?
大病院のような検査件数や論文作成は小さなクリニックではモチベーションには成り得ません。この5年間をとおして私のモチベーションになっているのは、患者さんからの"この病院で良かった"という一言です。数や形には残らないものですが、医療の本質を映し出している言葉ではないでしょうか?大きな病院では出来なくても小さなクリニックだから出来ることがあるということです。
今後も患者さんから頂く、その一言のために、職員一同プライドを持って診療を行っていきたいと思います。
外来診療を担当するにあたり(更新日:2013年4月1日)
平成25年4月1日より外来を中心に担当させていただいております中西 満と申します。
医師になって15年以上がたちますが、北海道大学病院をはじめ地域の基幹病院での診療を通して最先端の診断、治療を学んできたつもりです。
しかしながら私がここまでの経験で学んだ一番重要なことは「病気に大きいも小さいもない」ということです。
例えば約20年前まで「脂肪肝」は定期診療の必要がない病気とされていました。
しかし、ここ10数年で「脂肪肝」の中にも徐々に肝硬変や肝癌を発症するリスクのある「非アルコール性脂肪肝炎」が存在することが明らかにされてきました。
「脂肪肝」といえども初期の診断や治療方針が違えば、患者さんの寿命に大きく影響を与えることになるのです。
こういったことから、どんな病気も早い段階で発見して適切な治療方針を立てることが地域医療の最も重要な役割であると考えています。
また大病院ではどうしても診療時間の確保が難しく、じっくりとお話が聞けない慢性期疾患をお持ちの方にも当院のような地域の診療所が果たす役割は大きいものと考えています。
当院では採血・採尿検査、胸部・腹部レントゲン検査、心電図、胃バリウム検査、胃カメラ(鼻からの挿入も可能)、大腸カメラ、腹部エコー検査などが可能ですので、一般内科診療を行うには十分な設備が整っております。
またCT検査が必要な場合は関連施設である新発寒ファミリークリニックで行うことが出来ます。
何か心配な症状がある場合、健診で要精査のマークがついた場合(健診自体も行っておりますが)、大きな病院から地元の診療所へ転医したい場合などがございましたら、一度受診してみて下さい。
また、「肝臓病」に関しては、長年携わってきた領域でもありますので、当院での治療を行うかどうかは別としても、一度お話しを聞きにきてください。
琴似ファミリークリニックの名のごとく、地域の方の家族あるいは大切な人のために誠心誠意努めてまいります。
副院長 / 内視鏡診療部 部長
藤田 與茂(Yomo Fujita)
専門医・認定医・資格
日本内科学会認定 内科医
日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会
日本肝臓学会
日本ヘリコバクター学会
ご挨拶(更新日:2023年1月21日)
2022年8月から、琴似ファミリークリニックで勤務しております、藤田 與茂(フジタ ヨモ)と申します。
私の「心掛けていること」は、『患者様が気構えせずに診察室に入ってこられて、納得・安心の笑顔で診察室から出ていくことができる診療を行う』ことです。
体調が優れず、不安を抱かれている患者様が医師を信頼して、わざわざ受診してくださっているのに対して、診察時間を短縮する為に、患者様が解らない医療用語を使って説明したり、検査結果がよく解らないまま、軽く言葉だけで説明を済ませたり、医師の気分のムラから、日によって患者様と接する態度が違ったり、医師が患者様の顔を見ずに、パソコンの画面ばかりを見て話すことから、逆に患者様に気を遣わせて、聞きたいことを遠慮させてしまうような話しかけ辛い雰囲気を作ったり等といった、『医師としてあり得ない、患者様に寄り添わない診療は、決して行いません。』
私達『医師』に苦手意識をお持ちの患者様も沢山いらっしゃると思いますが、私達『医師』も皆様と対等な人間です。
身体のことで、不安なこと・困ったことがあれば、遠慮せずにどんなことでもおっしゃって下さい。
聞きたいこと・解らないことがあれば、いつでも何でもお聞き下さい。
また、当クリニックの『医師以外の職種』の職員に関しましても、ご安心下さい。今まで私が見聞きしてきたクリニックや病院の職員のほとんどが『自分達にとって、どうすることが仕事を楽に済ませられ、いかに早く休憩・帰宅することができるか』を何よりも最優先事項として考える、医療従事者らしからぬ、非常に利己的な方達でしたが、当クリニックの職員は、自分達の怠慢や休息よりも『患者様にとって、どうすることが心身共に癒して差し上げられるか』のみを最重要事項として考えております。
どんなに信用できない医療従事者でも、安易にうそぶくことができる『人にやさしく、思いやりのある温かい心』というものを、当クリニックは職員一人一人が本当に持っている為、この琴似をはじめとした地域で、どこよりも『このクリニックで良かった』と安心してくださることができ、『未病のうちから皆様の健康をサポートできる、地域に根ざしたかかりつけ医になれる』と、自信を持っております。
ですから、もし、体調に少しでも不安を抱かれた際は、お気兼ねなく、当クリニックにお越し下さい。
昨今では、多くのクリニックや病院で失われている『医療従事者として当然の心構え(患者様を救いたいという気持ち)』を、当クリニックは決して忘れることなく、患者様の心身の不安を取り除き、笑顔を取り戻すことができるように尽力させていただきますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
耳鼻咽喉科・アレルギー科
副院長
正木 智之(Tomoyuki Masaki)
略歴
帯広市出身
2005年 札幌医科大学卒業
札幌医科大学附属病院、JR札幌病院、函館五稜郭病院などを経て、2017年5月より現職。
専門医・認定医・資格
医学博士(2011年)
日本耳鼻咽喉科学会 専門医
補聴器相談医
ご挨拶(更新日:2017年3月15日)
このたび、琴似ファミリークリニックで勤務させていただくことになりました正木智之です。
風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(蓄膿症)、中耳炎の方々はもちろん、めまい、いびき、睡眠時無呼吸でお困りの方、お子様からご年配の方までお気軽にご相談ください。
イラストや画像を用いて、よりわかりやすく、より丁寧にご説明させていただきます。なんでも気軽に相談できる地域の「かかりつけ医」をめざしスタッフ一同努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
内科(訪問診療)
副院長
林 達也(Tatsuya Hayashi)